棟方志功記念館

   

49年ありがとうございました。

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3月31日(日)、閉館の日の朝は雨が降っていました。
その雨も開館時間前には上がり青空が広がる気持ちのいい天気に。晴男の志功さんの力でしょうか。

開館を待つ人でざわめく門を開け、9時30分開館。

2階の受付から階段まで人が並ぶなんていつぶりなんでしょう。(私は見たことが無いです)

閉館直前の土日はまるで連続ドラマの最終回のように、懐かしい人やゆかりのある人も訪れてくれました。
皆さん多くの人であふれる館内を見てとても喜んでいました。

多くの人でにぎわう大展示室
ドキュメンタリー映画「彫る 棟方志功の世界」は常に満員状態。

これまでは来館者の約8割が観光で県外からお越しの方だったのに対し、
来館者数がぐんと増えた3月最終週は、地元の方の話し声をよく耳にしました。
受付をしていても、荷物の預かりやタクシー、バス停に関することで声をかけられることがほぼなく
最後は県民・市民の方に見ていただけているのだと感じました。
それぞれに思い出話をお聞かせいただきありがとうございました。

青森市内では数少ない日本庭園である当館のお庭を惜しむ声も多く届いていました。
そんな中、藤棚の下でベンチに座りお庭を眺める方、写真を撮る方、春休みということもあり家族連れが散策する姿、
お庭にも普段目にしないほどの人の姿があり、あたたかい日ざしのなか思い思いにお庭を愛でる様子に
こんな日々がずっと続けばいいのにと思わずにはいられませんでした。

そして17時、閉館時間。

最後のお客様を見送り外に出ると、お庭では最後を見届けようと大勢の方々が記念館を見つめていました。
本当に最後なのだと、私たちもいろいろな想いで胸がいっぱいでした。

お客様をお見送りし、いままでお世話になった皆様に向けて館長から挨拶を。
記念館の最後を、県内各局、各社が報じてくださいました。ありがとうござました。

その日のうちに取り外された冬の展示の看板。

1975年11月17日の開館から49年。
およそ半世紀にわたり、のべ195万人あまりの方々にご来館いただきました。
記念館の建物とお庭はしばらくお休みとなりますが、
作品は青森県立美術館の収蔵庫へと移し、今後も県内で見ることができます。
これからは、より県民・市民の皆さま、観光客の皆さま方に棟方作品が愛され続けるよう
顕彰活動を続けて参りますので、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

49年、本当にありがとうございました。

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