棟方志功記念館

   

棟方志功サミットin倉敷

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去る10月29日(日)、岡山県倉敷市で棟方志功サミットが開催されました。

棟方志功サミットとは、棟方志功ゆかりの5都市である、青森県青森市(誕生の地)、東京都中野区(上京後に居を構え、板画家として飛躍を遂げた地)、富山県南砺市(疎開先であり成熟の地)、東京都杉並区(南砺から帰京後亡くなるまで居を構えた地)岡山県倉敷市(信頼を寄せる大原總一郎氏の暮らす地で、大原家の襖絵や倉敷国際ホテルの板壁画などを手掛けた)が、互いに情報を共有し密に連携することを目的に、一堂に会するイベントです。これまでに青森市、中野区、南砺市、杉並区の順で開催され、今年の倉敷市で一巡したことになります。

関係者一同は、まず28日(土)に美観地区にある、倉敷民芸館、倉敷考古館、時の鐘、大原本邸語らい座、大原美術館の視察を行いました。

こちらが時の鐘。棟方の描いた《大原天妃の柵》の図柄が入っています。

ライトアップされた大原美術館。西洋絵画のコレクションだけでなく、棟方志功をはじめ河井寛次郎や濱田庄司ら民芸運動の作家たちの常設展示室もあります。

続いて、29日(土)はサミットです。

第一部では、大原美術館名誉館長・大原謙一郎様と、棟方志功令孫・石井頼子様とのトークセッションが行われました。テーマは「倉敷で棟方を想う。」。大原様のお話では、棟方にとって倉敷の地は、静かで心やすらぐ場所だったようです。その根拠となる作品をスライドで示しながらご説明され、また大原様が挙げた作品について石井様が解説を加えながらのトークでした。

第二部では、青森市、中野区、南砺市、杉並区、倉敷市の各首長による、棟方志功の遺した文化芸術資源を活かしたまちづくりをするためどのような取り組みを行っているのか、プレゼンがありました。青森市長は、ねぶたアートを街中で展開する取り組みや、版画教育に力を入れていることなどを発表されました。そして、「来年は青森市で棟方志功サミットを開催します!」と力強く宣言されました。

最後に、倉敷市長が代表して「我々5都市はこれからも棟方志功の遺した文化芸術資源を活かしたまちづくりを推進し、観光・教育・地域の活性化に取り組みます」という内容の共同宣言を読み上げ、閉会となりました。

倉敷市の皆様、サミット開催に向けてのご尽力、また温かいおもてなしをありがとうございました。

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